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《小説》機動戦士ガンダムUC⑥『重力の井戸の底で』感想 

重力の井戸の底で 機動戦士ガンダムUC(6) (角川文庫)重力の井戸の底で 機動戦士ガンダムUC(6) (角川文庫)
(2010/09/25)
福井 晴敏

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 先月『虹の彼方に』を鑑賞したことで、
 自分としてはある程度UCの世界を理解できたと思っていたんですが、
 原作の小説を読むとそんなのは只の自己満足だったことに否が応でも気付かされます。

 ―と、藪から棒に何の話だと怪訝に思われた方、本当にその通りですよね、突然すみません;;;

 実は私、現在進行形でUCの小説を読み進めている真っ最中で、
 つい先日、⑥の『重力の井戸の底で』を読み終えました。
 この巻をアニメ化したepisode4は、UCの中で私が最も気に入っている話で。
 だからこそ、小説で一体どんな風に描かれているかすごく気になっていていたんです。
【《小説》機動戦士ガンダムUC⑥『重力の井戸の底で』感想】
 
 とにかく印象的だったのはロニに関する、小説とepisode4との間での相違点。
 一応ネットの世界に身を置いている身なので、
 「小説とアニメではロニ関連のあれこれが大幅に変わってる」という情報は目にしていたんですが、
 もはや別物と言ってもいいぐらいでしたね。
 episode4ではバナージとほとんど交流ない状態からの戦闘、という流れでしたが、
 小説ではバナージとの交流がぐんと増えていて、微笑ましいやりとりなんかもあって。
 だからこそ、ラストの決着があまりに哀しくて…(涙)
 ロニを撃たなかった(まぁ最終的にはリディが撃つんだけど)アニメ版と、
 ロニを撃った(ロニと言うより正確にはシャンブロを、だけど)小説版と。
 人によっては、そのあまりの違いに、
 どちらか一方の展開に対して拒否感が出てしまっても仕方ないのかもしれないと思いました。
 (実際ネット観ていたら、「小説/アニメの方が好き」という意見をよく見るので)
 かく言う私はと言えば、
 そもそもがアニメでの戦闘シーン(主に伊瀬茉莉也さんの演技)に胸打たれまくった人間です。
 なので、小説の展開を受け入れられなくてもおかしくはなかったんですが、
 不思議とこちらもすんなりと心に入ってきたんですよね。
 
 というのも。
 アニメはバナージとロニとの激しい意見(や思惟)のぶつかり合いと、
 音(声優さんの演技やBGM)や作画といった映像作品特有の“動”の部分との相乗効果で、
 これぞ名場面としか表現しようのないシーンに仕上がっていました。
 
 対する小説には、アニメにあったような激しさはありませんでした。
 BGMも視覚的な動きも、小説には(当たり前ですが)ありません。
 ただ文字が紡ぎだす“静”かな世界。
 その世界で、死に際のロニの想いに導かれるようにして、バナージはトリガーを引いた。
 ―確かに、アニメに比べれば淡々としているとも言えるでしょう。
 でも、だからこそ、戦争の哀しさが胸に痛く沁みる渡る気がして、
 小説のほうもアニメとは違う意味で、すごく印象に残ってるんですよね。
 自分のことを好いてくれていたのかもしれない女の子を、
 ロニを手にかけることを意識してトリガーを引いたわけではないのに、
 結果的にはそうなってしまったとことか。
 アニメはロニとのやりとりと「撃てない」というバナージの決断ひっくるめて熱血な感じでしたが、
 小説版は哀しみがひんやりとして、ひたひたと胸に迫ってくる上、
 尾を引くんです(抽象的ですみません)。
 そんなそれぞれの展開が、
 アニメと小説という媒体それぞれに、
 ぴったり合致して最大の効果を発揮しているように、個人的には感じられましたね。
 たとえば、アニメと小説の展開が逆だったら、
 どちらもこんなに印象的には仕上がっていなかったんじゃないかと。
 
 というのが、私がUC小説⑥『重力の井戸の底で』に抱いた、
 一番の感想でありました。
 (伝わりにくいかもしれないですけど、小説版のvsロニについて、これでもめっちゃ褒めてますので)

 他にもたくさん語りたいことはありますが、言い出したらキリがないので、
 以下手短に。

・ロニとの戦闘が上記のように“ひんやり”としていた分、
 ジンネマン界隈がアニメに負けず劣らず渋くて熱くて読み応えがあった!
 やっぱり、大人がカッコいいと物語にも深みが増しますね^^
 
・逆にマリーダに関しては、辛過ぎて読むに堪えなくなってきた…(涙)

・リディ、小説だと普通にいいやつやん!(驚愕)
 アニメはどうしてああなった!(白目)
 まぁ、複雑な心理描写を成立させるには、
 地の文がある小説のほうが圧倒的に有利だとういのは分かっているんですが。
 アニメはもうちょっとどうにかしようがあったんじゃないかと、完結した今でも真剣に思ってます。

・あれ?
 そういえばepisode4で、ミナバがマーセナスの館を抜け出して、
 喫茶店(?)のマスターと語らうシーンが小説にはなかった?
 あのシーンこそ、私の中でUCの名シーンNo.1に君臨しているんですが、
 なにゆえなかったのでしょうか?
 次の巻に出てくるとか?
 それともまさか、アニメオリジナルのシーンですか?
 だとしたら、アニメスタッフのセンス良すぎでしょう。
 とても地味なシーンですけど、UCという作品のテーマを言い表していたと思います。
 
・最後に。
 福井晴敏氏は『亡国のイージス』の頃から大好きな作家さん。
 物語の運び方はもちろん、特に文章のリズムが個人的にすごくしっくり来るので、
 UCの小説も非常に読み易く、作品の中にすーっと入って行けて、
 読んでいると時間を忘れて読み耽ってしまう。
 この調子で、最終巻まで出来るだけ早く読んでしまいたいです(早く⑦を買いに行こう)。


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常世草 #-
No title 
喫茶店のシーンはとても感慨深いシーンですね。なぜかというと店主役の声優さんは…と、まあもうお調べになっていていて知ってそうですが…。
全ての物事は善意から発しているけれど、全体を顧みないのは「エゴだよ、それは」でもそれ(善意)を否定してしまったらこの世は闇だよ…と、少ない言葉の中にガンダムの長い歴史がつまっている良いシーン。そしてその会話をしているのがミネバ様と…この人という。
まりお #qjsITxmk
常世草様☆ 
常世草様、こんにちは☆そしてコメントありがとうございます^^

店主役の声優さん…恥ずかしながら存じ上げなかったので、さっそく調べてみました!
なるほど…常世草様のコメントに納得すると共に、
このシーンのお気に入り度がさらに上がりました。
ep7のエンディングにもマスター映り込んでましたし、
全体から見れば短く地味なシーンですけど、
発するメッセージ性は他のシーンに負けていませんよね。

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